SAAS COST REVIEW GUIDE
SaaSの無駄なコストを見直す方法|契約・利用状況・年間費用の棚卸し
毎月のSaaS利用料を支払っているものの、 どのサービスにいくらかかっているのか、 契約した人数分のライセンスが本当に使われているのか、 把握できていないことはないでしょうか。 SaaSのコストを見直すには、料金を比較するだけでなく、 契約情報と利用状況を整理し、更新のタイミングで判断できる状態を作ることが重要です。
SaaSのコストが見えにくくなる理由
SaaSは必要なときに導入しやすく、利用開始までの手間も比較的少ないサービスです。 その一方で、部署や担当者ごとに導入が進むと、 会社全体でどのサービスを契約しているのか、 誰が管理しているのかを把握しにくくなることがあります。
特に、専任の契約管理担当者がいない企業では、 契約情報をExcelやスプレッドシートに記録していても、 担当者の異動や退職、利用人数の変化などが反映されず、 実際の状況と台帳が一致しなくなることがあります。
契約したまま利用状況を確認していない
SaaSを導入した当初は必要だったものの、 業務の変更や別サービスへの移行によって、 利用頻度が下がっているケースがあります。 しかし、契約情報と実際の利用状況を定期的に確認していなければ、 見直しの候補として認識されないまま契約が続く可能性があります。
ライセンス数と実際の利用人数が合っていない
退職者や異動者のアカウントが残っていたり、 必要以上のライセンスを契約していたりすると、 利用していない分の料金が発生する場合があります。 一方で、余っているライセンスを把握できず、 新たにライセンスを購入してしまうことも考えられます。
更新日や解約期限が担当者しか分からない
契約先や料金を把握していても、 更新日や解約の申し出が必要な期限を把握していなければ、 見直しを検討する時間を確保できません。 更新時期が担当者個人のメールや記憶に依存している場合は、 引き継ぎによって情報が失われるリスクもあります。
SaaSのコストを見直すためには、 単純に利用料を合計するだけでは不十分です。 何を契約しているのか、誰が使っているのか、 いつ見直せるのかを関連付けて把握する必要があります。
SaaSの棚卸しで確認したい項目
SaaSの棚卸しを始める際は、最初から複雑な管理表を作る必要はありません。 まずは契約の全体像を把握し、見直しが必要なサービスを見つけられるようにします。
| 管理項目 | 確認する内容 | 見直しへの活用 |
|---|---|---|
| サービス名 | 契約しているSaaSの名称 | 重複するサービスを探す |
| 契約先 | 契約相手や販売代理店 | 問い合わせ先や解約手続きを確認する |
| 利用目的 | 何の業務に使っているか | 現在も導入目的が有効か確認する |
| 担当者・主管部門 | 管理責任者と利用部門 | 利用状況や継続方針を確認する相手を明確にする |
| 契約金額 | 月額料金や年額料金 | 費用の大きい契約から優先的に確認する |
| 契約数・利用人数 | 契約ライセンス数と実際の利用人数 | 余剰ライセンスの可能性を確認する |
| 更新日・解約期限 | 次回更新日と解約の申し出期限 | 見直しを始める時期を決める |
| 自動更新の有無 | 更新時の契約条件 | 手続きが必要な契約を把握する |
| 見直し方針 | 継続・削減・解約・保留など | 次に取るべき行動を明確にする |
すべての項目を一度に埋める必要はありません。 まずサービス名、契約金額、担当者、更新日を整理し、 情報が不足している契約を明らかにするだけでも、 次に確認すべきことが分かりやすくなります。
なお、契約金額だけでは無駄な支出かどうかを判断できません。 高額でも業務に欠かせないサービスがある一方、 比較的安価でも利用されていない契約が存在する可能性があります。 金額と利用状況を組み合わせて判断しましょう。
契約を見直すための5つの確認ポイント
1. 現在も導入目的を満たしているか
SaaSを導入したときの目的と、現在の業務での使われ方を確認します。 導入時には必要だった機能が、業務フローの変更によって 不要になっている場合もあります。
ただし、利用頻度が低いという理由だけで解約するのは適切とは限りません。 月に数回しか使わなくても、重要な業務に必要なサービスもあります。 利用回数だけでなく、業務上の必要性や代替手段も確認しましょう。
2. 契約ライセンス数と利用人数に差がないか
契約しているライセンス数と、実際に利用している人数を比較します。 例えば、50ライセンスを契約しているサービスで、 現在の利用者が35人であれば、残りのライセンスが必要か確認する余地があります。
ただし、契約プランによっては最低契約数や割引条件があるため、 ライセンス数を減らせば必ず費用が下がるとは限りません。 契約条件を確認したうえで、削減可能な数量を判断します。
3. 他のサービスと機能が重複していないか
部門ごとに別のSaaSを導入していると、 ファイル共有、プロジェクト管理、コミュニケーションなど、 同じような用途のサービスが複数存在することがあります。
重複が見つかった場合は、利用部門や必要な機能を確認し、 統合できるかを検討します。 ただし、用途が似ていてもセキュリティ要件や業務上の役割が異なることがあるため、 単純にサービス数を減らすのではなく、利用実態を踏まえて判断します。
4. 契約更新までに見直しの時間を確保できるか
年間契約や自動更新の契約では、 更新日だけでなく解約の申し出期限を把握することが重要です。 契約によっては、更新日より前に解約の申し出が必要な場合があります。
更新直前に見直しを始めると、利用部門との調整や代替サービスの比較が間に合わず、 十分に検討できないまま契約が継続される可能性があります。 更新日から逆算し、余裕を持って確認を始めましょう。
5. 見直しの結果を記録しているか
棚卸しを実施しても、確認結果や次の対応を記録しなければ、 次回も同じ調査を繰り返すことになります。 継続、ライセンス削減、解約、他社サービスとの比較など、 契約ごとに判断結果を残しておくと、次回の更新時にも役立ちます。
あわせて、誰がいつまでに何を確認するかを記録しておけば、 棚卸しを実際の行動につなげやすくなります。
契約更新前に見直すべき理由
SaaSのコストを見直すタイミングは、年に一度の棚卸しだけとは限りません。 契約更新が近づいたときは、継続するかどうかを判断する具体的な機会になります。
更新前の確認では、次のような流れで進めると整理しやすくなります。
- 更新日と解約の申し出期限を確認する
- 契約金額と現在のライセンス数を確認する
- 主管部門に利用状況と今後の必要性を確認する
- 継続・削減・解約・他社比較の方針を決める
- 必要な手続きを行い、判断結果を記録する
例えば、利用者数が減っているサービスであれば、 次回更新時に契約ライセンス数を減らせないか確認できます。 他のサービスで代替できるなら、契約を統合できる可能性もあります。
一方、見直した結果、現在の契約を継続するという判断になることもあります。 重要なのは、すべての契約を削減することではなく、 契約内容と利用状況を確認したうえで、理由を持って判断できる状態にすることです。
更新前に利用者への確認や継続・解約の判断を進める方法については、 SaaSの契約更新管理を効率化する方法 も参考にしてください。
ExcelでのSaaS管理が続かない原因
Excelやスプレッドシートは、SaaSの棚卸しを始める方法として有効です。 既存の環境を利用でき、必要な項目を自由に追加できるため、 契約数が少ない段階では十分に役立ちます。
一方で、台帳を作成することと、台帳を継続的に最新状態に保つことは別の問題です。
契約情報の更新が担当者任せになる
新しいSaaSの導入や契約変更があった際に、 誰が台帳を更新するのかが決まっていないと、 情報が古いまま残ることがあります。 台帳の管理責任者と、変更を報告する担当者を決めておくことが重要です。
更新日を記録していても確認を忘れる
更新日を表に記録していても、定期的にファイルを開いて確認しなければ、 見直しの時期を逃す可能性があります。 通知や定期的な確認の仕組みを用意し、 更新日を実際の行動につなげる必要があります。
情報を集めても、見直しの判断につながらない
サービス名や料金を一覧にしただけでは、 どの契約から見直すべきか分からないことがあります。 利用目的、担当部門、利用人数、更新日などを関連付け、 次に確認すべき契約を把握できるようにしましょう。
Excelで管理できている場合は、無理に専用サービスへ移行する必要はありません。 ただし、情報の更新、期限の確認、見直し結果の記録に手間がかかっているなら、 契約情報をまとめて管理できるWebサービスも選択肢になります。
SaaSの棚卸しを継続するための運用方法
棚卸しは、一度実施して終わりにするのではなく、 定期的に確認できる運用にすることが大切です。 ただし、最初からすべての契約を詳細に分析しようとすると、 担当者の負担が大きくなり、継続が難しくなる場合があります。
まずは契約一覧を作る
現在利用しているSaaSを洗い出し、 サービス名、契約金額、担当者、更新日を整理します。 契約情報が分からない場合は、利用部門や経理担当者などに確認し、 情報が不足している契約を明らかにします。
更新が近い契約から確認する
すべての契約を同じ優先度で確認する必要はありません。 更新が近い契約や、年間費用が大きい契約、 利用状況が分からない契約から確認すると、 限られた時間でも見直しを進めやすくなります。
見直し結果と次回の確認時期を記録する
継続する場合も、その判断と理由を記録しておきます。 ライセンス削減や解約を検討する場合は、 担当者、対応期限、確認事項を残しておくと、 次の行動が明確になります。
削減額だけでなく管理工数も確認する
棚卸しの成果は、料金の削減額だけではありません。 契約情報を探す時間が減った、担当者の引き継ぎが容易になった、 更新前に利用部門と相談できるようになった、といった変化も重要です。
まずは小さく始め、どのような情報が不足しやすいのか、 どの確認作業に時間がかかるのかを把握しながら、 自社に合った管理方法を整えていきましょう。
ABOUT REMINDEVER
SaaSの契約情報をまとめて管理するならRemindever
Remindeverは、SaaSやサブスクリプションなどの契約情報をまとめ、 更新日や定期支出を管理するためのWebサービスです。
SaaSのコストを見直したいと考えていても、 契約情報が複数のExcelファイルや担当者のメールに分散していると、 どの契約から確認すべきか分かりにくくなります。
契約情報をまとめておけば、契約内容や更新時期を確認しやすくなり、 継続・削減・解約を検討するための準備を進めやすくなります。
Remindeverで管理する情報
- SaaSやサービスの契約情報
- 契約金額や定期的な支出
- 更新日や解約期限
- 契約の見直しに必要な情報
例えば、複数のSaaSを利用している企業では、 契約情報と更新時期を整理することで、 更新前に利用状況を確認する対象を把握しやすくなります。
なお、契約情報を登録するだけで、自動的に無駄な契約が判明したり、 必ずコストを削減できたりするわけではありません。 実際の利用状況や契約条件を確認し、継続・削減・解約を判断することが必要です。
まずは現在の契約情報を整理し、 更新時期や定期支出を把握するところから始めてみてください。
SaaSの年間支出を具体的に把握したい方は、 年間コストの計算方法も確認してみましょう。
SaaSの年間コストを計算する方法契約先、料金、更新日、解約期限を一覧で整理したい方は、 無料のExcelテンプレートも利用できます。
無料ExcelテンプレートをダウンロードSaaSのコスト見直しに関するよくある質問
SaaSの棚卸しは何から始めればよいですか?
まずは現在利用しているサービス名、契約金額、担当者、更新日を整理しましょう。 そのうえで、利用状況が分からない契約や更新が近い契約から確認すると、 優先順位を付けて見直しを進められます。
SaaSの契約数が多くなくても棚卸しは必要ですか?
契約数が少なくても、担当者が変わったり、利用状況が変化したりすることはあります。 管理する契約の数だけでなく、情報を把握できているか、 更新前に判断できるかという観点で確認するとよいでしょう。
利用頻度が低いSaaSは解約すべきですか?
必ずしもそうとは限りません。 利用頻度が低くても重要な業務で必要な場合があります。 利用目的、代替手段、契約条件、今後の必要性を確認したうえで判断しましょう。
契約更新日と解約期限は同じですか?
必ずしも同じではありません。 契約によっては、更新日より前に解約の申し出が必要です。 契約書やサービスの利用条件を確認し、必要な手続きの期限を記録しておきましょう。
Excelで管理している場合も専用サービスは必要ですか?
契約数が少なく、情報の更新や期限の確認を無理なく続けられているなら、 Excelで十分な場合もあります。 情報の分散、更新漏れ、期限確認の負担が大きくなってきたら、 専用サービスへの移行を検討するとよいでしょう。
棚卸しをすれば必ずSaaSの費用を削減できますか?
必ず削減できるとは限りません。 棚卸しによって不要な契約や余剰ライセンスが見つかる場合はありますが、 確認の結果、継続が適切と判断されることもあります。 重要なのは、契約と利用状況を把握し、根拠を持って判断することです。
まとめ:SaaSのコストは更新前に見直せる状態を作る
SaaSの無駄なコストを見直すには、 料金を一覧にするだけでなく、契約情報、利用状況、担当者、更新日を 関連付けて管理することが重要です。
まずは契約一覧を作り、利用目的やライセンス数を確認し、 更新前に継続・削減・解約・比較を判断できるようにしましょう。 見直しの結果を記録し、定期的に確認する仕組みを作ることも大切です。
Excelでの管理が難しくなってきた場合は、 契約情報と更新時期をまとめて管理できる方法を検討してみてください。 Remindeverも、SaaSや定期支出の契約情報を整理する選択肢の一つです。
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